2017/09/10
こんにちは9月に入り朝晩涼しくなり過ごしやすくなってきましたが、日中はまだまだ暑い日もありますので気温には注意してください!
今回は犬の病気の中でもかなり有名な椎間板ヘルニアについてです
※手術中の写真が含まれていますので、血液が苦手な方はご遠慮ください。
ミニチュア・ダックスフンドを飼われている飼い主さんはご存知の方が多いと思いますが、他の犬種でもヘルニアになります・・・😭
椎間板ヘルニアという病気は背骨と背骨の間にある椎間板というクッションの役割をしているものが脊髄を押して圧迫してしまう病気で加齢や犬種(なりやすい犬の種類)の影響を受けます💦
椎間板ヘルニアになりやすい代表的な犬種といえば
ミニチュア・ダックスフンド
トイ・プードル
ビーグル
シーズー
コーギー
フレンチ・ブルドックなどが挙げられます
症状は
・背中(首〜腰)を触ると嫌がる
・抱き上げるとキャンとなく
・後ろ足を引きずったり腰がフラフラして歩く
・後ろ足が全く動かないなどです
レントゲン撮影・血液検査・エコーなどでは診断ができません
MRI ・ CT・ 脊髄造影などの検査が必要で
MRI検査が椎間板ヘルニアの検査で最も有効な検査になります。
軽度のヘルニアであれば痛み止めや、サプリメントで改善することが多いですが重症になると手術が必要になってきます。。
椎間板ヘルニアの重症度は5つに分類され5が一番悪くなります
グレードI 痛みのみ
グレードⅡ 少し麻痺があるがなんとか歩ける、再発が多い
グレードⅢ 重度の麻痺(歩行・起立不可能)
グレードⅣ 麻痺 排尿障害
グレードⅤ 麻痺が進み深部痛覚が消失
という分類になり、手術はグレードⅢ以上から適応になります
軽い場合は痛み止めでほとんど改善するので心配ないのですが
グレードⅢになると
薬(痛み止め・サプリ)で治りの悪い症例が出てきます・・・
以前薬で治ったから今回も治るかもと思われている方も多く、数ヶ月治療しているがよくならないという状況の方が多いと思います(>_<)
当院では治りが悪い症例やグレードの高い症例対しては積極的に手術を行なっています!
摘出した神経を圧迫していた椎間板物質です
今回の症例は2ヶ月間内服治療や鍼治療を行なっていましたがなかなか改善がないと他の病院から紹介していただいた症例です
手術前 ほぼ後ろ足が動きません GⅢ
手術2日後 少し歩行可能になってきています
手術5日後かなり歩ける様になっています😊
手術後の回復は重症度や手術までの期間により変わってきますが、
治りが悪い子には手術をぜひオススメします!!(•ω•)