2017/05/26
こんにちは^^
5月に入りだいぶ暑くなってきましたね!
蚊もちらほら見かける様になってきました、ワンちゃんやネコちゃんを飼われている方は、心臓や肺に寄生するフィラリアの予防は始められているでしょうか?
予防法は様々ありますが、しっかり予防すれば感染しませんので必ず予防しましょう。
今回は当院に加わった新しい診療機器の心電図とホルター心電図の紹介です。
ワンちゃんでは死因の1位は悪性腫瘍(いわゆるガン)ですが2位は心臓病。 ネコちゃんでは心臓病は死因の3位になっています。
当院ではレントゲンや超音波検査で心臓の検査はしているのですが、いつ起こるかわからない不整脈の診断は苦慮していましたが・・・今回特殊な検査機器であるホルター心電図を導入しましたので診断可能になりました。
心電図では大体30秒から数分しか観察しないのですが、測定中に不整脈が起こらなければ検出ができません、それと違いホルター心電図は24時間心電図をつけたままにすることで長時間心電図の観察を行うことが可能です。
心臓性の失神を疑う場合はホルター心電図の検査が有用で、失神やふらつきがなどの症状が出た時の心電図を検査することで心臓が原因かどうかはっきりします。
また動物用心電図D700ですが、研究段階ではありますがワンちゃんの自律神経の検査を行うことができ全身状態の悪さを数値化することができます。複数の状態の悪いワンちゃんで検査してみましたが、状態が悪い時には低く、症状が改善するにしたがって上昇する傾向が認められるため有用だと感じています。そのため当院でも全身麻酔を行う際や入院のワンちゃんには自律神経の検査を行う様にしています。
FUKUDA M・E社製動物用心電図自動解析装置 D700
最新のハム・ドリフトフィルターを搭載しているため多少の動きでも測定可能です。
ホルター心電図の解析も行います。
ホルター心電図です。
ホルター心電図を専用のジャケットに入れて観測を行います。
装着した写真です。
ジャケット内にホルター心電図の端末を入れるポケットが付いています。
↓背中の部分にホルター心電図の本体を入れるポケットがあります。
(撮影協力 とまとちゃん)
最初は特殊な服に慣れない子が多いので数日はジャケットのみ着用して服に慣れてもらい後日ホルター心電図を装着し検査を行います。
高齢になると多い心臓病ですが早期発見・治療することで長期生存やQOL(生活の質)の向上にもつながります。